愛する人を戦地に送り出し、最悪の知らせが届くことを恐れながらイギリス軍基地に暮らす軍人の妻たち。大佐の妻ケイト(クリスティン・スコット・トーマス)は、そんな女性たちを元気づけ、共に苦難を乗り越えるための努力を惜しまないが、その熱意は空回りするばかり。そんな中、何気なく始めた“合唱”に、多くの女性達が笑顔を見せ始める。女性達のまとめ役リサ(シャロン・ホーガン)も、かつて慣れ親しんだキーボード・ピアノをガレージから引っ張り出し、積極的に関わり始める。
しかし、ケイトとリサは方針の違いで衝突を繰り返し、集ったメンバーたちも、美しい声を持っているのに人前で歌えなかったり、合唱を楽しむあまり音程を無視して歌ったりと、心も歌声もてんでバラバラ。担当将校も耳を覆う有り様だったが、心情を吐露するように共に歌い続けるうちに、同じ気持ちを持つ仲間として互いを認めていく。心が一つになっていくにつれ、次第に美しい歌声を響かせるようになった合唱団のもとに、ある日、毎年大規模に行われる戦没者追悼イベントのステージへの招待状が届く。思いがけない大舞台に浮足立つ妻たちだったが、そんな彼女たちの元に舞い込んだのは、恐れていた最悪の知らせだった——
順不同
ストーリーの中に、合唱が出来上がるまでの楽しさと
かなしみが溢れていて、打たれました。
軍人の妻である一人一人が、異なる背景を持ち、別々の想いを携えて、
だからこそ、心が込められた歌が紡がれていく表現が素晴らしいです。
清水敬一さん全日本合唱連盟理事・合唱指揮者
戦争により引き離された大切な人を待たなければいけない女性たちが、
歌うたびに楽しみ、感動し、時には寂しさを味わうことで
一つになっていくことが描かれていて、歌手として歌の持つ力を再確認しました。
歌は心の深いところにある寂しさに光を当ててくれます。
Sing a song! Wonderful movie!!
ジョン・健・ヌッツォさんテノール歌手
まさにいま、多くの人に観られるべき映画だ。
大切な人が戦地に赴いているとき、故郷で待つ家族はどのような気持ちだろう。
過酷な状況に身を置いているのは、夫も妻も同じだ。
耐える気持ちを笑顔に変えた彼女たちのせいいっぱいの歌声が、
私たちの心に響く。
三枝成彰さん作曲家
わきまえることを求められながら、
「夫を待ちわびる従順な妻」としてではなく主体的に連帯する軍人の妻たち。
ヒット曲の見過ごされがちな真のメッセージが彼女たちの心を通して歌われることでピュアに飛び込んでくる。
Tears For Fears『Shout』には意表を突かれた!
奥浜レイラさん映画・音楽パーソナリティ
この映画を観ると誰かと歌いたくなります。
ハーモニーはそれぞれ歩み寄る事で生まれます。
自分の声を聞くより他人の声を聞いた方がハモったりします。
これって日常も同じかも知れません。
戦争が身近に感じざるを得ない世の中になった今こそ観て欲しい映画です。
土屋礼央さんアーティスト、タレント
大変な状況を乗り越えるには仲間からの支えが必要。
でも奥様たちをひとつのことに集中させることは難しい。
しかしそこには音楽の魔法があった。
何が良いって、悲しみよりも優しさに涙が溢れる。
そしてこの奥様たちの気持ちが通じて幸せが世界中に広がっていることに、
私はいま幸せを噛みしめています。
LiLiCoさん映画コメンテーター
音が重なってハーモニーが生まれる、心が躍る瞬間を感じました。
妻たちも、待つだけじゃなく共に戦っていると言う事。
そして、結束することで、一人では得られないパワーが生まれるのだということを彼女たちに教えられました。
高梨臨さん女優